従って、当然人間の性格も陰と陽からなっています。 表面に出ている性格だけではなく、その逆の性格が必ず内面に潜行しています。
例えば、超潔癖な人は超だらしないところがあり、短気な人は、非常に気長な面もある。
のんびりと釣りを趣味に持って生きてる人に意外に短気な人が多いのも、よく知られている話です。
人前ではしっかりとした強い自分を出す人も、自分の弱さをよく心得ています。
このように人の性格は、相反する両面を行ったり来たりする、“振り子”のようなものです。
健全な人は自然にその両面性を上手に使い分けていますが、それを片方だけの性格で生きると、つぶれてしまいます。
例えば、会社では部下にとって評判の悪い上司も、家の中では家庭サービス満点の“よきパパ”である。
逆に会社では人望も厚くみんなから慕われている人が、一歩家庭に入るとムッツリと、
あまり口もきかない気難しい頑固者であったりする。
これらはすべて人間として健全で自然な行為です。
人は無意識に、自らの性格の“表と裏”を、公私に使い分けてバランスを保っているのです。
逆に性格のいい人が、会社でも家庭でも、すべての人に対して良い性格を通し過ぎたり、 親のしつけ、本の知識、見栄に支配されて、自分の面のよい性格だけしか出せないと、 その裏面の抑圧された心が積もり重なり、心が病んでいきます。
また、ひねくれ者が、会社でも家庭でもすべてひねくれて生きていると、孤独感にさいなまれて寂しい人生になってしまいます。
一般に、心の悩みを持っている人や対人関係でトラブっている人は、 この性格の両面性に気づいていない人が多い。
人の前では、“いつもいい人、明るい人”で過ごしている。
わがままをダメだと思いこみ、自分の欠点をすべて否定し、いいところだけで生きようとして、心が疲れはてています。
人の性格は振り子という原則を知り、自分も他人も皆、両面性を持っていることがわかると、 自分自身との付き合い方や対人関係において大変楽になれます。
一度、自他ともに、性格の両面性をチェックしてください。自分の隠れていた性格が再認識できるとともに、 相手のこともよくわかるようになります。
